文部科学省科研費・新学術領域研究『認知的インタラクションデザイン学』は,学際・複合領域として平成26年にスタートし,5年に及ぶ多種多様な研究を通して,他者モデルによるユーザの心的状態推定という認知科学的手法をベースに,ユーザに対して自然に適応する人工物を設計するためのデザイン原理ならびに基盤技術の確立を目指してきました.このような新しい学問領域を確立することで,人−人,人−動物,人−人工物間の意思疎通の包括的でモデル論的な理解を一定程度,促進できたと考えております.このたび,5年間の研究成果の報告と,新たな『認知的インタラクションデザイン学』の創成を宣言する機会として,成果報告シンポジウムを企画・開催いたします.
領域代表 植田一博(東京大学)
認知的インタラクションデザイン学の創成
日時: 2019年 9月 14日(土) 09:00〜17:00
場所: 慶應義塾大学 三田キャンパス 北館ホール
事前申し込み不要/参加費無料
プログラム
09:00〜09:15 受付
09:15〜09:20 開会挨拶 ◎植田一博(東京大学)
09:20〜10:20 A01班
研究成果の概要説明 〇植田一博(東京大学)
若手による研究紹介① 本田秀仁(安田女子大学)
旅行相談場面における販売員と顧客のインタラクション:
相談の成否を決める潜在的状態の分析
若手による研究紹介② 井上雄介(東京大学)
母語話者シャドーイングに基づく外国語音声に対する聞き
取りやすさの自動推定
計画班による研究紹介 竹内勇剛(静岡大学)
他者との遭遇場面における行動と認知のモデル化:
インタラクションの開始条件の解明と内部状態の推定
10:20〜10:30 休憩
10:30〜11:30 A02班
研究成果の概要説明 〇長井隆行(大阪大学)
若手による研究紹介① 市川 淳(神奈川大学)
保育活動における子どもの集団運動からみる社会性
若手による研究紹介② 堀井隆斗(大阪大学)
統合情報理論から見る子ども−大人の集団行動解析
公募班による研究紹介 望山 洋(筑波大学)
ジャンプを通じてこどもと遊ぶロボットの認知インタラク
ションデザイン
11:30〜13:10 休憩(昼食)
13:10〜14:10 B01班
研究成果の概要説明 〇鮫島和行(玉川大学)
ヒトと動物間インタラクション研究の最前線〜イヌ・ウ
マ・サルとの対話〜
計画班による研究紹介 永澤美保(麻布大学)
ヒトとイヌの同調とコミュニケーション・シグナル
計画−公募間の共同研究紹介 大北 碧・澤幸祐(専修大学)
「人馬一体」感とは?〜ヒト−ウマインタラクション研究
から見えてきたもの〜
14:10〜14:20 休憩
14:20〜15:20 C01班
研究成果の概要説明 〇山田誠二(国立情報学研究所)
計画班による研究紹介① 寺田和憲(岐阜大学)
社会的ジレンマ状況における表情からの意図推定
計画班による研究紹介② 松井哲也(成蹊大学)
モデルベースアプローチによるエージェントの信頼感の向上
公募班による研究紹介 森田純哉(静岡大学)
インタラクティブ認知モデリング実現に向けた取り組み
15:20〜15:30 休憩
15:30〜16:30 C02班
研究成果の概要説明 〇今井倫太(慶應義塾大学)
計画班による研究紹介① 今井倫太(慶應義塾大学)
人に適応する操作環境
計画班による研究紹介② 小野哲雄(北海道大学)
複数ロボットの予期的な振る舞いによる注意誘導と社会空
間の創発
公募班による研究紹介 硯川 潤(国リハ研)
インタラクションから考える電動車椅子の安全性研究
16:30〜16:40 休憩
16:40〜16:50 全体総括 ◎植田一博(東京大学)
16:50〜17:00 閉会挨拶および記念撮影 ◎植田一博(東京大学)
◎領域代表 〇計画班 班長